白タク行為で逮捕されたら? 逮捕後の流れと弁護士に相談すべき理由
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自家用車を使って有償で人を運ぶ「白タク」行為は、道路運送法違反にあたります。
実際、令和6年10月には中国籍の男3人が白タク行為をしたとして、道路運送法違反の疑いで逮捕されました。容疑者らは国の許可を得ずにスマホアプリで乗客を募り、有料で観光客を車に乗せていたとのことです。
本コラムでは、白タク行為がなぜ違法なのか、また罰則内容や逮捕後の流れなどについて、ベリーベスト法律事務所 長野オフィスの弁護士が解説します。
1、白タクはなぜ違法?|道路運送法違反について
白タク行為は「道路運送法違反」にあたり、違法となります。道路運送法は、タクシー・バスなどの旅客自動車運送や、自動車道路事業に関する法律です。
以下では、白タクの定義と問われる罪、そしてよく混同されるライドシェアとの違いについて解説していきます。
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(1)白タクの定義
白タクとは、タクシー事業の許可を得ていない一般人が、白色のナンバープレートを付けた自家用車を使って有償で人を運ぶ行為です。
正規のタクシー事業には緑色のナンバープレートが交付され、通常のタクシーのナンバープレートは緑ナンバーであることから、「白ナンバーのタクシー」として白タクと呼ばれています。
タクシー事業のような一般乗用旅客自動車運送事業を行うには、「一般旅客自動車運送事業の許可」が必要です。また、個人タクシーのような形態では、「二種運転免許」の保有なども要件となります。
これらを取得せずに有償で人を乗せると、道路運送法違反として処罰の対象となります。
近年では、観光客を対象にSNSやアプリを通じて白タク行為をするケースが増えており、問題視されています。 -
(2)白タクはどんな罪になる?
白タク行為は、道路運送法第4条により禁止された行為です。これに違反した場合の罰則は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、またはその両方です(道路運送法第96条1号)。
また、白タク行為は自動車保険の適用対象外となる可能性があり、その場合には、事故を起こした運転手が、事故による損害のすべてを賠償しなければなりません。白タクを利用した者も事故による損害について、保険による補償を受けられず、大きな不利益を被るリスクがあるため注意が必要です。
さらに、道路運送法違反が発覚すると、行政処分として運転免許の停止・取消処分が下される可能性もあります。白タクは単なる「副業」ではなく、重大な法的リスクのある違法行為です。 -
(3)白タクとライドシェアの違いとは?
白タクとライドシェアは、仕組みが似ているようでまったく異なるものです。ライドシェアとは、国や自治体が定めた条件のもとで運営される合法的な配車サービスを指します。
令和6年から、日本国内の一部の自治体でライドシェア制度が導入されました。この制度では、国交省の許可を得たタクシー事業者が運営主体となり、個人が一定の条件のもとで従事することが認められています。
一方で、白タクは無許可で客を乗せて金銭を得る違法行為です。ライドシェア制度は国交省の許可を得たタクシー事業者が運営主体となり、地域や時間・運行形態が厳格に定められており、管理体制も整っているため、白タクとは明確に区別されます。
2、白タクで逮捕されるケースと逮捕後の流れ
白タク行為は、通報や警察の捜査により突然逮捕に至る場合があります。以下では、どのようなケースで逮捕されるのか、また実際に逮捕された後の流れについて確認していきましょう。
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(1)どんなケースで逮捕されるか
白タク行為によって逮捕されるのは、以下のようなケースが代表的です。
- 利用者や近隣住民からの通報
- 交通違反取り締まり時などの摘発
- 警察の内偵捜査による特定
たとえば、白タクが多いとされる空港やターミナル駅では、警察による一斉取り締まりが行われるケースがあります。
基本的に、逮捕されるのは逃亡や罪証隠滅のおそれがあると判断された場合です。そのため、白タク容疑をかけられた際、焦って逃走するような行動をすると逮捕される可能性は高くなるでしょう。 -
(2)逮捕後の流れ
白タク行為で逮捕されると、通常は以下のような流れで刑事手続きが進行します。
逮捕の流れ
- 逮捕(48時間以内に送検)
- 送検(24時間以内に勾留請求)
- 勾留(最大20日間)
- 起訴・不起訴の判断
- 刑事裁判
逮捕された場合、警察官や検察官による取り調べが行われ、72時間以内に勾留請求されるかどうかが判断されます。勾留が決まると逮捕後から最大で23日間身柄拘束が続くことになり、生活や社会的信用への影響は避けられません。
また、起訴された場合は刑事裁判に移行し、その後に有罪判決を受けると前科がついてしまいます。逮捕後は短期間で状況が大きく悪化するリスクがあるため、早い段階での法的対応が非常に重要です。
3、白タクで逮捕・起訴されたらどうなる?
白タクで逮捕されたり、起訴されて有罪判決を受けたりした場合、本人が受ける影響は深刻なものになります。ここでは、逮捕・起訴された際に起こり得る不利益について、具体的に見ていきましょう。
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(1)勤務先に知られた場合のリスク
白タク行為で逮捕された場合、外部と自由に連絡を取れなくなります。そのため、勤務先に自身の状況を知らせることもできないため、仕事は無断欠勤となってしまいます。
身柄拘束が長引けば、勤務先に逮捕・起訴された事実が知られる可能性も高くなるでしょう。この場合、解雇や懲戒処分などの重大な処分を受けるおそれがあります。
また、たとえ就業時間外であっても、企業の社会的信用を失墜させるような行為をした場合は懲戒処分の対象となることが一般的です。 -
(2)再就職が困難になる
白タクで逮捕・起訴され、刑事裁判で有罪判決を受けると、前科がつきます。前科がつくことによって、再就職が困難になる可能性があります。
一般的な企業であれば、面接で前科の有無の裏付けを確認されるケースはまれです。ただし、実名報道されていたり、履歴書上に空欄が生じていたりする場合、詮索されるおそれはあります。
また、公務員や国家資格が必要な職業では、前科が欠格事由となり職に就けない可能性もあります。 -
(3)罰金刑などの経済的な負担
白タクで逮捕・起訴され有罪となった場合、刑罰のひとつとして罰金が科される可能性があります。道路運送法違反の罰金刑は、最大で300万円です。
身柄拘束されている期間中は仕事を休まざるを得ず、収入が途絶えることによって生活費などの負担も増幅します。
このような状況で高額な罰金刑を下された場合、経済的負担が大きな損失となるケースもあるでしょう。
4、白タクで逮捕された場合に弁護士ができること
白タクで逮捕された場合は、できるだけ早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。弁護士ができる主なサポートは、以下のとおりです。
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(1)弁護士に相談することで早期釈放の可能性が高まる
弁護士に相談すると、早期に釈放される可能性が高まります。白タク行為で逮捕されると被疑者は身柄を拘束され、家族や友人であっても逮捕直後の面会はできません。
しかし、弁護士であれば逮捕直後から面会できます。また、その後の手続きや警察の取り調べに関するアドバイスも可能です。
被疑者の主張を整理し意見書にまとめて、検察官や裁判官に伝えることもできます。これらの活動によって、弁護士がついていないケースよりも釈放される可能性は高くなるでしょう。 -
(2)不起訴獲得に向けた弁護活動を行える
弁護士であれば、不起訴処分の獲得を目指した弁護活動を行うことが可能です。
具体的には、反省の態度や再犯防止の取り組みを証拠として提出し、不起訴に値する事情を主張するなどの活動を行えます。
被害者がいる場合は示談交渉が起訴・不起訴の判断に影響しますが、白タク事件には被害者がいないケースが大半です。被害者がいない事件である場合には、違法性の低さや反省の姿勢を主張することで不起訴処分につながりやすくなります。 -
(3)起訴された場合も執行猶予の獲得が期待できる
もし起訴された場合でも、弁護士であれば刑の軽減や執行猶予の獲得を目指す弁護活動ができます。執行猶予とは、有罪判決による刑の執行が一定期間猶予される制度です。
執行猶予が認められれば、実刑判決でも刑務所に収容されることはなく、一定の条件下で社会生活を継続できます。
弁護士は、裁判で有利となる証拠を提出し、裁判官に対して更生の可能性や社会的制裁の大きさを訴える弁論を行えます。起訴される可能性の高いケースであっても、まずは弁護士に相談しアドバイスを受けることが重要です。
5、まとめ
白タク営業は、道路運送法に違反する犯罪行為です。3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金といった重い罰則が定められており、実際に逮捕されている事例もあります。
逮捕されれば、長期間の身柄拘束や勤務先への影響・金銭的負担など、日常生活に深刻な支障をきたす可能性があります。
逮捕後のリスクを軽減するためには、早期に弁護士へ相談することが重要です。弁護士であれば、早期釈放や不起訴処分、執行猶予の獲得を目指した弁護活動を行えます。
警察に逮捕された、または逮捕される可能性がある場合は、ひとりで悩まず、お早めにベリーベスト法律事務所 長野オフィスの弁護士へご相談ください。
- この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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